HOW TO / WHY
ステンドグラスの制作や薬品・電気に関する技術的なご質問:HOW TO(どうやるの) /
WHY(なぜ)
これは どうしたらいいの / どうして? というようなことがありましたら、メールにてお知らせください。
このページにて、お答えします。
|
これまでにいただいたご質問
Q:タッキーワックスはどのようにして使うのでしょうか? | |||||||||
A:オデッセイでは、モールド、ベースのほか
キャップやワックスを扱っています。 オデッセイ社では、ワックスを湯煎してハケでモールドに塗り、ガラスピースを貼り付けるという方法を紹介しています。 ただし この方法ですと、モールド一面にワックスをすることになりかなりの量が必要になります。 ワックスを指でちぎり米粒状にして丸め、ガラスにつけて モールドに押し付けるという方法を取る方もいます。 なお、最後にモールドからガラスをはがすときは、中に電球をいれる、あるいはお湯をかけて温めるなどの方法でワックスを柔らかくしてからはずしてください。 |
|||||||||
|
|||||||||
Q:ガラスに穴を開けたいのですが、良い方法はありますか? | |||||||||
A:ガラスビンに穴を開け、電気のコードを通してランプベースに使用する、あるいはフュージングなどの小物に穴をあけ紐を通してペンダントにするなどの目的でガラスに穴を開けたいのですが、良い方法はありますかというご質問を時々受けます。 質問をされる方の中には、ドリルを使って木に穴を開けるように簡単に開くものだと思われている方も少なくないのですが、残念ながら、ガラスに穴を開けるのには簡単ではなく、根気と時間がかかります。また慣れも必要です。 インターネットで、「ガラスに穴を開ける」と検索すると http://www5a.biglobe.ne.jp/~kitamiki/hole.html がヒットしました。画像も多く、とてもわかりやすい解説で、参考になると思います。 当社で扱っている工具でもグラスターやインランドのルーターに1/8のダイヤ刃を付けて穴をあけるという方法もなくはないのですが、もともと穴あけ用として作られた工具ではないこと、水の補給がスムースには行えないなどの欠点があります。「当社扱いの工具でこれならオススメ」というものは、残念ながら現在のところありません。 また皆様の中で、こうすれば 「ガラスに簡単に穴があく」という方法があれば お教えいただければ幸いです。 |
|||||||||
|
|||||||||
Q:リングソー タウラス3を求めました。使用する時どんなことに注意すればいいでしょうか? | |||||||||
|
|||||||||
Q:リングソー タウラス2を求めました。使用する時どんなことに注意すればいいでしょうか? | |||||||||
A:付属の英文解説ですが、図解が多くわかりやすいものになっています。とはいえ、注意することなど箇条書きで記しました。 (1)出来るだけアースがとれるコンセントを使用してください。掃除をする時や刃の取替え時はコンセントを抜いて作業してください。 (2)保護メガネなどで目を保護してください。 (3)タンクには水を線の位置まで張って使用します。また左側に氷を入れてください。ダイヤ刃が長持ちします。 (4)切るときはゆっくりガラスを押し付けてください。力を入れすぎると、刃の消耗が激しくなります。特に後退させるようにカットするときは ゆっくりと作業してください。 (5)掃除はスポンジを使ってください。布が周囲にあると、刃の部分に巻き込むことがあります。 (6)水はきれいなものを使ってください。(穴に指を入れ、作業台を手前に引くとはずれますので、タンクの中が掃除できます) (7)Grommet(グラメット:はとめ)は、刃を正しく位置させるものですが、最初は刃のダイヤが新しく粗いため、早く消耗します。 (8)グラメットの取り付けは下図のようになります。交換などで刃をグラメットからはずすときは、L型のブラケット全体をはずし、その後 グラメットのネジを緩めてからはずしてください。 (9)予備の替刃をお求めになると、替刃のほか赤グロメットが4個。黄色のものが3個。切れ込み入のホール・リジューサーが2個付きます。 |
|||||||||
|
|||||||||
Q:グラスターのサークルカッターの使い方を知りたいのですが。 | |||||||||
|
|||||||||
Q:スコアーワンを購入しましたが、使い方がよくわかりません。 | |||||||||
|
|||||||||
Q: (Kさん) クリップ式の替刃を使っていますが、刃が上に動いてしまいます。 (Nさん) 新ビットのルーターを生徒さんが使用していますが、刃がストンと落ちてしまいます。何故でしょう。 |
|||||||||
|
|||||||||
この出っ張る部分のゴムを見て見ますと、硬質ゴムではなく、やや粘り気のある軟質のゴムが使われています。 ルーターを回転させ、強い力でガラスをダイヤ刃部分に押し付けると、クリップ本体はルーターの軸と共に回転する一方、ガラスが押し付けられたダイヤ刃部分は、ガラスとの摩擦でそこにとどまろうとしますので、どうしてもその柔らかいゴム部分にねじれが生じます。 この状態で長時間使用を続けると、やがてゴム部分が横に引っ張られ、次第に出っ張り部分が痩せていくということになります。 ダイヤ刃自体とすれば、なるべく抵抗の少ない方へ動こうとしますので、出っ張りの少ない上に行くか、下に下がるかということになります。 主な原因は「メーカーが想定した以上の力でガラスがダイヤ刃に押し付けられているため」と思われます。早く削ろうとするあまり、力を入れるとこのような状況が生じます。ダイヤ刃の替えはあるのですが、残念ながらメーカーでもこのアダプター部分だけの販売はしていません。力の加減をしながらゆったりとした気持ちでルーターを使用することをオススメします。なお、このクリップ式が付いているルーターでも、以前の替刃が使用できますので、慣れている刃のほうが良いという方は、旧型の刃を使われるのも一つの方法です。 |
|||||||||
Q:スランピングがうまくできず、おまけに電子レンジが壊れてしまいました。 アートボックスを使用してスランピングをやってみました。ガラスはスペクトラムで、まず3分焼いて一度取り出し、ふたを少し開けて見たら、全然変化していなかったので、更に5分焼くようにセットし後1分位で終わるという時に、いきなりパーンという音がしたと同時に火花が散り、レンジが止まってしまいました。アートボックスの中を見ると、ファイバーペーパーは黒くなりアートボックスの台座も黒く焦げたような感じになっていました。モールドの代わりの小皿はそのままで、その上に乗っていたガラスはバリバリに割れ、全然曲がっていませんでした。レンジも壊れた感じで電源が入りません。私のやり方に問題があったのでしょうか? レンジは加熱・定格消費電力 1300W・定格高周波出力 650W。オーブン機能付きです (Sさん) |
||||||||||||||||||||||||||||
A:よく「スランプ」になったと言いますが、熱を与えてガラスに「落ち込み」をさせることを「スランピング」といいます。具体的には、モールド=型の上にガラスを載せ熱することで、ガラスが型に沿って曲がることをさします。 さて、今回はSさんにご使用のアートボックスとモールド代わりのお皿を送っていただき、再現実験をしてみました。 結論からいうと(当社の)電子レンジにも、アートボックスにも異常はなく、ガラスも3つのうち2つは綺麗に曲がりましたが、1つは熱の周りが充分でなかったようで、まっすぐのままでした。なおモールドとなる陶器が割れてしまいました。 (ファイバーペーパーやアートボックスの台座が黒くなるのは通常のことなのご心配はいりません) 以下が 今回の「再現実験1」を画像でたどったものです。なおモールドとなるお皿を他のものに換えて、「実験その2」を近日中に行います。また、なぜSさんの電子レンジが壊れてしまったかを次回に考えてみたいと思います。 |
||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||
A-2-:前回(上記)の続きです。 当社がテストした限りではこのアートボックスを使ってのスランピングやフュージングは問題なく出来るようです。一方、Sさんからはその後、「通っている教室の先生やスタッフから『多機能電子レンジを使うと壊れることがあり、特にサーモスタット部分に破損があり機能しなくなる』ということを聞きました。家庭で使われている電子レンジは、多くの場合多機能だと思いますが、もしアートボックス専用の電子レンジが別に必要だということであれは、むしろ小型の窯を買ったほうが良いということにならないでしょうか。」 という旨のメールをいただきました。 電子レンジとアートボックスの相性について、アートボックスを製造しているメーカー(旭物産梶@0561-54-7501)に電話にて問い合わせてみましたところ、以下のような回答を得ました。 (1)アートボックスの本体はセラミックス製の断熱材と、電波吸収部(内側の黒い部分)からできています。 (2)アートボックスを使用していて電子レンジから火花が出たという報告は今まで聞いたことがありません。 スパークするという現象は、電子レンジの中に、何らかの金属がある場合に起きる現象です。中に金属片があったなどの心当たりはないでしょうか? (参考:電子レンジに金属は何故ダメか → http://www.chemistryquestion.jp/situmon/shitumon_kurashi_kagaku28_microwave_metal.html ) (3)アートボックスで電子レンジが壊れたという事例は聞いています。それは加熱後アートボックスを電子レンジから取り出さず、熱で電子レンジの天井部分にあるサーモスタットが壊れたり、樹脂製のターンテーブルが変形するといったケースです。加熱したアートボックスは、電子レンジの中におかず、外に取り出して徐冷してください。また多機能レンジですと、センサーなどが働き、うまく機能しない(温度があがらない)ことがあります。 なおメーカーからの取扱い説明書(アートボックスに添付)には、次のような点が上げられていました。 1:使用前に空焼きして、断熱材の湿気をとること。また空焼き後は、アーボックスが充分に冷えてから使用すること。 2:加熱すると850度ほどになるので、軍手などを使用すること。 3:加熱後のアートボックスは、石膏ボードなどの断熱材の上にのせること。 4:加熱昇温後は、電子レンジ内に放置したまま冷却しないこと。(回転ローラーやサーモスタットの故障原因) 5:離型紙などを用いること。(使用しないと、溶けたガラスがアートボックスに溶着する) 6:単機能レンジが最適。多機能レンジの場合は切り替えスイッチを強にすること。 7:重量センサー付きのものは、充分な電波出力が得られず、使えないことがあること。 8:なるべく食品調理用のものと兼用しないこと。 今回わかったこと |
||||||||||||||||||||||||||||
Q:ルーターの刃がはずれません。 | ||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||
Q:フュージングをしてみたいと思い、アートボックスを購入しましたが、ガラスが割れてしまったり、ガラスによっては、色がにごるようになることがあります。どうしたらいいでしょうか?また膨張係数が合わないという話も聞きますが、これはなんでしょう? |
||||||||||||||||||||||||||||
A:暑さで鉄道のレールが曲がったという話を聞いたことがあると思います。ガラスも、同じように熱を与えると膨張し、冷やすと縮むという性質を持っていますが、その膨張の度合い(=縮まりの度合い)はガラスによって異なります。膨張係数は、温度が1度上がったときにどのくらい体積が膨張するかという割合を示したもので、10-7(10のマイナス7乗)の単位であらわされます。さて、今2枚のガラスを重ねて窯の中にいれ熱を与えて溶着したガラスがあったとします。温度が冷えるにつれガラスは縮まりますが、その割合が異なると溶着面で引きつれ(ストレス)が生じ、やがて割れてしまいます。この場合、膨張係数が合わない ということになります。 とはいえ、ステンドガラスの色板を作るメーカーでは透明や白のガラスに赤や青、黄色を入れて作りますので、膨張係数が合わないと製品としてなりたたないことになります。そのため通常は同じガラスメーカーのガラスは膨張係数を合わせています。たとえばスペクトラム社のカラーチャートを見ると、「スペクトラム社では、特にフュージング用という特別な製造ラインがあるわけではなく、全てのガラスを膨張係数(Thermal Expansion Coefficient=TEC) 96に揃えている」という記述があります。(新しいカタログでは、膨張係数を96にそろえたシステム96を専門的にとりあげた記述になっています)。 ブルザイのように90にしているところ、ウロボロスのように90と96の2つのラインをそろえているところもあります。下表は主なガラスの膨張係数を示したものです。
コンパティビリティ(膨張係数が合っているか)の確認
|
||||||||||||||||||||||||||||
また温度管理などでガラスの発色を行っている赤や黄、オレンジなどは、再加熱することで、元の色と違ったものになったり、色がにごったりすることも少なくありません。 手持ちのガラスを自分なりにテストし、記録を残しておくといいでしょう。 |
||||||||||||||||||||||||||||
Q:ガラスカッターに、厚切り用というのがありますが、どこがどうちがうのですか? |
||||||||||||||||||||||||||||
A:当社では、ダル・ド・ベールという20-30mmの厚板ガラスを切るものとして1360:TC600RR \5,400- というものを扱っています。 一方、1350R:TC600PR(3-5mm用)というものがあり、メーカー品番や形もよく似ていますが、最大の違いは「刃の角度」です。 ガラス業界では、昔から、使い込んで刃がやや磨耗してきたカッターを使うと厚板ガラスがよく切れるということを経験的に学んできていました。 下表はガラスの厚みと、それに適した刃の角度関係を示したものです。
簡単に言うと、鋭い刃(角度が小さい=薄板用)、鈍い刃(角度が大きい=厚板用)となります。カッターのメーカーでは、切るガラスの厚みや、直線用または曲線用かで、刃の角度を変えています。 |
||||||||||||||||||||||||||||
Q:金属部分を銅色にするコパーパティーナや、黒くするブラックパティーナは手に入るようですが、緑青のような色を出す「グリーン・パティーナ」というものがあると聞きました。入手できるでしょうか?(名古屋・T様)
|
||||||||||||||||||||||||||||
|
Q:コッパーパティーナを使おうとしたら、筆の先になにか付いているような感じになっています。また容器を振るとカサカサ音がします。 これは なにでしょうか? ブラックパティーナなどではこんなことはないのですが。 このままで使えますでしょうか?(盛岡・M様) |
||
|
Q:クリスマス展用にナイトライトを購入しましたが、5Wでは暗い感じがします。10Wや20Wの電球に取り替えられないでしょうか? またコンセント部分の片方(左側)が大きく、これでは差し込めないのではないでしょうか。(静岡・H様)
|
|||||||
|
Q:ブラックパティーナがどうも上手くできません。やり方になにか秘訣があるのでしょうか? A:ブラックパティーナは真鍮・半田・鉛線などの金属を黒くする薬品ですが、使い方についてのご質問をよくいただきます。 お料理と同じで、同じ食材や調味料・調理器具を使い、同じようにやったつもりでも、人によって出来上がりの結果が大きく異なるものになる」 と表現したらわかりやすいでしょうか? パティーナをする半田部分が酸化したり、手やペーストなどの油脂がついている。 同じブラックパティーナを繰り返して使う。 温度が低い 目的にあうパティーナを使っていない 筆やハケで塗っている パティーナをしたあと、拭いたり、洗浄したりしない |
Q:値段が安いので中国製のルーター替刃を購入しました。 初めはグラスター社製品よりむしろ切れ味が良いくらいだったのですが、すぐに削れなくなりました。刃の減りが早いような気がします。 値段が安いのは、品質が劣るからということなのでしょうか? A:グラスター社の替刃にくらべ中国製は半額程度。また刃の耐久性も劣ることは確かです。 |
|
Q:ねじり花 を作っていますが、キャップのところのおさまりが上手くいきません。半田でつなげる接点が少なく、しっかりとした感じになりません。どのようにしたらいいでしょう。 A:単純な型紙ですが、制作者により広がりが違ったものになるだけでなく、半田できる接点が少なくて下手をするとバラバラになりそうです。このような時は、見えない部分に補強を入れるのも一つの方法です。右の例では小さなキャップ(3077:真鍮キャップ38mm)を内側に入れ、2枚のキャップではさむようにして仕上げています。 |
Q:半田に60/40とか50/50とかありますが、何がどう違うのでしょうか?また どちらの方がいいのでしょうか?
A:ステンドグラスで使われている半田ですが、これは、錫:すず(Sn)と鉛(Pb)の合金です。当社では錫と鉛の比率が60:40のものを「ろくじゅう・よんじゅう」の半田、あるいは 「ろくよん」の半田と呼んでいます。 (JIS規格ではH60と表記)。 一般に金属の融点は原子の結びつきの強さによって決まります。 ---- 半田についてもっと、詳しく知りたい → http://www4.org1.com/~kitt/craft/fan/solder/index.html |
Q:前に制作したステンドグラスに白いカビのような粉が吹いてきました。これはなんでしょう? 取れますでしょうか。(千葉・S様)
参考:corrode:【kォro@ud】【名】腐食【自他動】侵食する、腐食する、^徐々に[次第に]^蝕む A:半田をするときに使用したフラックス(活性剤)の残渣(ざんさ=のこり)がきれいにとリ切れていないことが主原因です。 これを防ぐには、液体フラックスではなく、非腐食性のペースト(バター状のもの)を使うのが一つの方法です。
以上が白いカビを生じないための予防法ですが、既にそうなってしまったものは、金ブラシやスチール・ウールなどでその粉を剥ぎ取るしかありません。よく磨いたのちに、再度パテーナをかけ、パティーナのあとをよく洗浄し、最後にポリワックスなどを塗ってください。 |